ドラマでよく見るスゴ技画像解析はどこまで可能?

ドラマの画像処理技術はフィクションだった!
ドラマの画像処理技術はフィクションだった! サスペンスや刑事ドラマではたびたび登場する防犯カメラの画像処理技術。
粗い画像が徐々に鮮明になり、ぼやけていた犯人の顔が見えてくる映像は視聴者としてドキドキワクワクの瞬間でもあります。
警察関係者などでない限り、一般人としてはどうしてもそのドラマや映画などのフィクション作品がリアルのように感じられてします。
実際にそのような画像解析を行っていてほしいという願望も無きにしも非ずといったところでもありますが…
本当のところ、これらはフィクションと言わざるを得ません。
現在の技術では、防犯カメラの荒い映像から人の顔かたちがはっきりとわかるくらいまで鮮明に画像解析することは不可能と言われてます。
だからと言って防犯カメラが役に立たないということではありません。
画像解析の本分は画像を鮮明にする技術力ではなく、画像を用いて犯人を特定すること。
防犯カメラによって捕らえられた犯人も少なくないのです。
ドラマの画像処理技術はフィクションだった!
画像解析の現場
それでは、警察はどのように防犯カメラの映像を解析しているのでしょうか?
初動としては、ドラマのように、画像を鮮明にするところから始まります。
しかしドラマのように一瞬で画像が鮮明になるということはなく、時間をかけて鮮明にしたところでせいぜい特徴がわかる程度です。
そのわずかにわかる特徴から、映っている人物が誰なのかを探っていきます。
画像解析の現場 容疑者Aと防犯カメラに映ったXが同一人物かどうかを特定する方法を例に挙げましょう。
この時に大切なのは目鼻立ちではありません。
整形すればまるっきり違う人物にもなれますからね。
では何を見るのかと言えば、痩せようが太ろうが変わらないもの…その人の骨格です。
大胆な整形でもすれば骨格も変わりますが、そうでない限り骨格は変わりません。
そこで、その位置関係を分析して同一人物かどうかを判別するのです。
画像解析の現場
画像を鮮明化するというとどうしても輪郭や目鼻立ちがわかるようにシャープにすることのように思えてしまいます。
しかし本当の画像解析の現場ではシャープにするのではなくノイズをぼかすことで骨格がわかるように処理しているそうです。
ドラマの中で行われている画像処理が果たしてその理屈に沿っているか否か知る術はありませんが、現実世界では犯人の特徴を捉えやすくすることを最優先にしているのですね。
画像解析の現場
いずれにしても、防犯カメラの映像は鮮明であればあるほど良いことに変わりはありません。
最新の画像処理技術ではナンバープレートの数字がわかるぐらいまで進歩していると言いますが、もともとの映像の画質が悪ければそれも不可能です。
性能のいいカメラのほうが犯人を逮捕する可能性が高いことは言うまでもないでしょう。
画像解析の現場
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