飲食店はお客様あっての商売です。
しかし来店客の立場として、飲食店内の防犯カメラに見張られている中で食事をするというのは、あまり良い気がしないものです。
ところが、飲食店の店内でも犯罪は起こり得るので、今や防犯カメラは不可欠な設備となっています。
飲食店に防犯カメラを設置するときには、店内のインテリアにマッチした、なるべく目立たないデザインの製品を選ぶことが大切です。
来店客のプライバシーを侵害するような角度にせず、レジ周囲など撮影範囲のポイントをはっきりさせておくと、来店客にも納得と安心感を与えることができるでしょう。
撮影していることを知らせずにいると、隠し撮りと受け取られる可能性がありますが、あらかじめ「防犯カメラ作動中」などの表示を明示しておけば、トラブルを避けられます。
また、1階でオーダーを取り、飲食スペースは2階にあるといった場合は、2階の様子を1階に中継することで空席の確認ができ、集客にもつながります。

防犯カメラがない店内ならのびのびと過ごしやすいかと言えば、必ずしもそうとは限りません。
なぜならば、強盗やスリ、置き引きといった犯罪を抑止するものがなく、不安を感じることがあるためです。
後ろめたいところのない一般客にとって防犯カメラは、むしろ安心して食事を楽しむための見張り役でもあるのです。
また、飲食店の場合は金銭が盗まれる窃盗被害だけでなく、衛生管理についての被害も懸念されます。
イタズラ目的で店内に侵入され、食品に異物を混入されたり、電化製品を壊されたりしてしまうと、店は大変な損害を被るだけでなく、信用問題にも関わってきます。
さらに、アルバイト店員などが不正に売上げ金を持ち去ったり、食品の衛生管理を怠ったりすることも考えられますが、防犯カメラで犯行の一部始終を記録することで解決が図れます。
このように、飲食店の防犯カメラの設置は、様々な意味で必要な設備投資です。
来店客に安心を提供することは、飲食店にとっておもてなしの基本とも言えるものでしょう。