作業の監視目的での防犯カメラ設置は合法?

職場の監視カメラは基本的には問題ない
職場の監視カメラは基本的には問題ない 会社の経営陣には、「従業員がサボらずにきちんと働いているだろうか」「社内で情報漏えいや盗難が起こっていないだろうか」と言った心配事が尽きません。
そこで検討されるのが職場への防犯カメラの設置ですが、従業員の作業を常に監視することは法的に問題がないかどうかは議論の的です。
結論から言えば、職場に作業監視を目的としているのであれば、防犯カメラを設置しても問題はありません。
実際に、小売業の店舗やオフィス、工場などでも、防犯カメラは随所に設置されています。
コールセンターでは会話の内容まで記録されますから、作業監視が違法というなら相当数の企業が違法行為をしていることになってしまうでしょう。
しかし、作業監視目的の防犯カメラ設置には、いくつかの重要な注意点もあります。
それを知らずにやり方を間違えると、プライバシーの侵害に当たる可能性があるからです。
トラブルを避けて防犯カメラを設置するには
トラブルを避けて防犯カメラを設置するには 経済産業省発表のモニタリングに関するガイドラインを見ると、4つのポイントが見えてきます。
まず一つ目は、防犯カメラを設置する理由を特定し、その理由を全従業員に告知すること。
二つ目は、防犯カメラを設置する責任者を明確にし、権限の範囲を定めること。
三つ目は、防犯カメラに関する社内規定を策定し、設置前に社内で徹底させること。
最後は、正しく防犯カメラが利用されているか、第三者がチェックすること。
この4点がしっかり守られていないと、プライバシーの侵害で訴訟沙汰になった場合に不利な立場に置かれます。
また言うまでもなく、作業監視を目的とした防犯カメラは、休憩場所や更衣室、お手洗いの中などに設置すべきではありません。
常識で考えれば分かることですが、社内のこうした場所にまでカメラを設置して監視することは、プライバシーの侵害以前の問題行為に当たるので、十分注意しましょう。
防犯カメラの設置に全従業員の同意が得られたら、その内容を同意書などで文書化しておくと、後々のトラブル回避につながります。
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